物語
一人の女で繋がれる
四人の男たちの新たな伝説
2010年3月1日、深夜24:05。東京・神室町。
アジア最大の歓楽街で同時に起きた”日常的な”二つの事件。
東城会系の弱小組織「金村興業」。
そのシマで起きたチンピラ同士の些細な抗争と発砲事件。
射殺されたのは東城会と親戚関係にある組織、上野誠和会の男だった。
事件の収拾に翻弄する金村興業の若衆たち。
しかしその最中、金村興業の組長が刺殺死体となり発見される━━━
神室町ではよくある極道組織の小さな抗争事件。
だがそれは、とある計画の伏線に過ぎなかった…
この時既に男たちの短く、そして熱い闘いは始まっていた…
事件を皮切りに露になる、野望を秘めた男たちの本性。
金と権力、地位と名誉。剥き出しとなった欲望が、激しくぶつかり合う。
しかしその中心には一人の女性の姿があった…
儚き希望のために働く、美しくも哀しき一人の女。
その存在が、今まで決して交わることの無かった男たちを結び付けてしまう。
誰彼構わず金を貸すという謎の金貸し。
過去にたった一人で十八人もの極道を殺害した死刑囚の男。
神室町のダニと呼ばれる汚職まみれの若き刑事。
そして、過去にこの街で幾度と無く奇跡を起こしてきた、伝説の元極道…
それぞれの強き信念を持った”四人”の男たちは、一人の女性に導かれるように再び街へと集い、そして出会う。
まるでそれが四人の「運命」であったかのように…
チンピラ同士の陳腐の発砲騒動により幕を明ける、権力者たちの”壮大な計画”と東城会の過去…
騙し騙され、数々の裏切りを経て明らかになっていく意見の真相。
決して怯むことのない四人の男たちが一つになった時、神室街に新たな伝説が生まれる。